異世界の放浪者 最終話-4
「んしょ…」
俺の膝に頭を乗せベットの上で体を丸くして。
「あの〜…ポポ…」
「この方が…休みやすいです」
そう言いながらどこか寂しそうな顔をするポポ。そんな顔を見ていると泣いていたポポが思い出された。
「なぁ…涙のわけ…聞かせてくれないか?」
不意にそう問い掛けた。
「私…涙なんて…」
「おいポポ…言った筈だぞ?無理するなって」
「…言いたくありません」
なんとゆうか…頑固だ。
「なぁ…」
「もう何も言わないで下さい!」
突然ポポはムクッと起きて俺に怒鳴りかける。そして俯く。
「もう何も言わないで…私は…私は…もう嫌なんです…登にはもう迷惑かけたくないんです…」
そう言いながら我慢仕切れない涙を拭うポポ。
「ここの世界に無理矢理連れてきて…んぐっ…それから迷惑かっけ…んぐっ…ぱなしで…だから…だから!!」
時折鼻を啜りながらも俯きながらも必死に涙を堪えようとしながらも口を開いていた。
「せめて今回だけは…んぐっ…登に笑顔で帰って貰いたくて!!…」
なんだかんだ言いながら本音を暴露する。
自分ばかり辛い思いをして相手を幸せにしようとしていたポポ。
そんな泣きながらも無意識に自分の心を伝えたポポの顔の涙を一緒に拭ってやる。
俺の事を一番に思って行動してくれたポポ。時折はしゃいだり、バカやったり。でも俺の事を一番に気遣ったり。こんな何の取り柄のない俺に尽くすポポ。そんなポポに「帰る」なんて言葉なんか使えない。かと言って同情してこの言葉を言うのではない。
「一緒に暮らそう?」
自分の幸せのために言うのだ。
「でも…」
「もう何も考えるな…笑顔で俺の側にいるだけでいい」
そう言ってポポを抱き寄せる。
それからまた泣き声が夜の空に少し間響いくなか俺は思う。
俺の幸せはポポの幸せである事だと…。