特進クラスの期末考査 『淫らな実験をレポートせよ』act.9-6
3年5組番 木田英理子
『自分を許せる人に自分を許せるか』
「啓介。好き」
少女は少年の唇にキスを落し、シーツの奥へと身体を潜り込ませる。
「だ、ダメだって。英理、そんなこと」
体格の良い少年はその体に似合う逞しい雄芯を兼ね備えていた。細くて小柄な少女の小さな舌がそこに這うと、あまりのギャップの違いに卑猥である。
ぺろり、ぺろり、と先端を舐める。真夏に、しかもシーツの中で。加えてお互いに興奮しているために、少女の顔はすぐに真っ赤になり酸欠気味に変わる。
「啓介、暑いよう」
舌の戯れを切り上げた少女が、誘うように壁を指差す。
「壁に寄り掛かって座って?」
「でも、英理」
「幻滅、する?」
渋る少年に頬を赤らめた少女が訴える。
「啓介は優しい。だけど、私、不安で」
俯いた少女は再び雄芯に唇を寄せる。今度は目一杯広げた口内へ躊躇わず挿入した。
「英、理、、ちょ」
「っぷ、んぅ、っう」
くぐもった声を上げ、精一杯口を動かす。少女の口に半分位しか収まらないが、それでも少女は頑張って快感を与えようとしている。
ちらりと上目使いで見上げる。少女のその顔は愛する者の為に必死な目だった。
3年5組番 藤塚愛美
『ロストヴァージンせよ』
「やぁぁ、ぁっん、んぅ」
唇から零れる甘い声を閉ざそうと、必死に少女は掌で口を押さえている。青年の肉棒を胎内にくわえ込み、後ろから卑猥な音を立てて突かれていた。
「淫乱」
耳元で擽るように青年が言う。青年が煽るほど少女は乱れていった。
「んうっ、ふぅ、んんんぅぅ」
目尻に涙が溜まり、強い快感が苦しさを与えている。早くとどめを刺してほしい、そんな状態だ。
「……っ、ほら、こっち……向けよ」
息も絶え絶え青年が少女をひっくり返す。太腿を抱え、口を押さえている手を引っ剥いで唇を押し付けた。
「っう、んぅ、、ふぁ」
ちゅるちゅる、と舌を絡めてキスを繰り返す。身体だけじゃ無い、そう思わずにはいられない行為。
青年の眉間も苦しげに寄っていた。
「っぱ、っは、は……おい、そろそろ」
ずん、と深く奥を貫く。時に早く、時に深く。それが段々と余裕無くし、力任せに高みへと駆け登る。
「っあああっ、だめ、んんん、いっ」
「く、ぅ……」
弾けるように飛沫を飛ばし、少女の身体をしっかり抱きしめて床へと崩れ落ちる。
「藤塚、、は、っふ、……責任とれよな」
肩で息を繰り返し、歳かな、と悔やみながら青年は眉をしかめる。
「もう、仕方ないから、じゃ済まされねぇ」
頬を上気させ、未だに視点の覚束ない少女は虚ろな意識の中で聞いていた。
「俺らしくなく優しくする理由。お前だけになりそうだ」
幸せな言葉を。