特進クラスの期末考査 『淫らな実験をレポートせよ』act.9-5
3年5組25番 相澤ゆり
『道具を使ったセックスを実践し、何が一番自分に合うか調べよ』
ざぶん、と湯舟に浸かると生き返った気がする。と、少女はしみじみ思う。んーーっ、と唸りながら両手両足を伸ばす。
足を伸ばしてもぶつからないほど、たっぷりとしたバスタブ。少女の自宅とは違う、それでいて慣れてしまったこのマンションは、少女が思いを寄せる愛しい人の自宅である。
「そんなに無防備だと、もっと泣かせたくなるな」
声の主を慌てて見ると、開かれたバスルームのドアに凭れてこちらを伺っていた。
「の、覗くのは狡い」
真っ赤になって湯舟に肩まで浸かるのだが、にっこりと笑う青年が歩み寄る。
「濡れちゃう」
「洗濯すれば構わないよ」
ポロシャツに細身のデニムパンツ。バスタブの淵に座ると、インディゴが濃くなった。
「おいで。後ろの口も可愛がってあげよう」
さっきまで干からびるほどセックスをしていて、もう当分は動けない、そこまで思っていたのだが、愛する彼の言葉にはどうしても従ってしまう。
少女は青年の指示に従い、洗い場に四つん這いになる。顔を伏せて尻を高く翳すと、青年の指がアナルの皺を満遍なく広げた。
「んああっ、そんなに見ちゃいやぁ」
嫌だ嫌だ、といいながら、拡げられた穴に侵入した指を掴んで離さない。しかも抜き差しするたびに、喜んでいるのか膣から蜜を滴らせている。
「まだアナルは貫通式をしてないから、このくらいにしようかな。よだれを垂らしてるこっちに入れてほしい?」
よく洗った指で膣を割り広げると、真っ赤に染まった粘膜が誘うように蜜を吐き出す。ジッパーから引き出した赤黒い雄芯を宛がうと、狂ったように穴が収縮を繰り返した。
「っあああっ、焦らさないで、早く!はやくぅぅ」
この淫乱さが自分の情欲を掻き立てる。青年はほくそ笑んで、少女が望むように挿入を開始する。
「もう離さないよ」
そう耳元に囁いて。
3年5組番 鷲尾啓介
『どうしてお前はセックスするのか』
愛おしい少女を抱きしめ、少年は我慢する。
セックスをするばかりが付き合う理由ではないと、少年は頑なに思い、自分の半身が熱を帯びるのを醜いとさえ思った。
「……しても、大丈夫だよ?」
腕の中で小柄な少女が上目使いで伺ってくる。
お互い、裸体になってシーツに包まるまで進歩したのだ。少年はぐっと奥歯を噛み締めて、焦るな、と自身に言い聞かせた。
「ゆっくり歩んでいこう。だってまだ、肩が震えてる」
骨の浮き出た小さな肩に指を這わせ、少年は理性を総動員して微笑んだ。
上から覗くことで露になる少女の白い鎖骨や、小ぶりだが胸の形もよく見える。自分の胸元に押し当てられ、自分を誘っているようにしか感じないが。
「でも。啓介のここ、おっきくなってるよ」
確かに、頭では理性を保っていても、身体の反応は思春期の少年には不可抗力である。固く空を仰ぐ雄芯は、少女の滑らかな太腿にふれていた。
「ごめん、気にしないで」
赤くなりながら腰を引く。だが、少女はそれを許してはくれなかった。