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moon
【純愛 恋愛小説】

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moon-3

「愛してる」

4度目となる囁きに

「私も…」

そう君は答え、また、僕の背に細い腕を回し返してくれた。
心地よい彼女の温もりに、僕は、少しづつ意識が遠くなるのを感じた。


月は、人の心に反映し、月が満ち続けることのないように、人の心も満ちては欠けてを繰り返す。
それは貪欲な人間ならば仕方ないことだけど…。
だけど、欠けゆく想いは想像以上に辛くて…。
できることならば君にはこんな気持ち、あじわって欲しくない。
せむて、僕と居るこの瞬間だけは…。
この一時だけは、君の心が満ち続けてありますように…。

僕は誰に言うでもない、誰に祈るでもない思いを巡らせ、幸せで、少しだけ切ない眠りについた。


「私が心満たされるのはあなたと一緒に居るときだけ。だから…、ずっと、一緒に居てね?愛してるよ。」


・・・前言撤回!!僕はやっぱり彼女のその言葉を聞きながら、幸せで幸せで、恐いくらい幸せな眠りについたんだ。

《fin》


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