【笹原義弘】-3
「我慢しなくて、いいから」
お前、わかってるのか?
この状況で我慢しなくていい、なんて。
「――みの…りっ…」
俺はみのりの体を抱き寄せた。
そして…唇をふさぐ。
我慢しなくていい、なんて。
俺をバカにしてるのか?
本気で言ってるのか…?!
「んっ…あっ…」
みのりの体を洗面台に押しつける。
後ろにある洗面台に手をついて、みのりは体を安定させていた。
「んんっ…」
俺はみのりの太ももに手を這わせて、スカートをめくりあげる。
みのりのストッキングは太ももまでのもので、ガーターベルトはつけていない。
太ももの内側に指を這わせて、そのまま上まで指を滑らせる。
「う…んっ…」
苦しそうなみのりの声が、キスをしている唇の隙間から何度も漏れていく。
「ぷ…はっ…」
俺は押しつけていた唇を離す。
そして自分のベルトを外して、自分のそれを下着から取り出した。
それはすでに宙をにらんでいて、先の方を濡らしていた。
みのりは何も言わない。
俺のそれを見ても、何も言わない。
俺はみのりの下着も脱がさずに、ただそれを覆っている部分だけをずらして自分のそれをあてがう。
みのりのそれは、まだ十分に潤ってはいなかった。
だけど、滑らないそれの中に俺は無理矢理、欲望を突き立てる。
「あっ…ああっ…!!」
滑りの悪いそれの中は、すごくきつくて俺を異物として押しだそうとする。
みのりの目から、痛みで涙が溢れて。
だけど、俺は無理矢理自分の腰を動かした。
「…義弘っ…!!」
何度も何度も打ちつけるうちに、みのりのそれの中がぬめりを帯びてくる。
「義弘…我慢しなくて、いいからっ…」
行為の最中、みのりがそう俺に言ったとき、俺はやっと悟った。