投稿小説が全て無料で読める書けるPiPi's World

秘書の恋…その後の物語…
【OL/お姉さん 官能小説】

秘書の恋…その後の物語…の最初へ 秘書の恋…その後の物語… 3 秘書の恋…その後の物語… 5 秘書の恋…その後の物語…の最後へ

【笹原義弘】-4

「我慢しなくて、いいよ…」

泣きながら、そうみのりが言ってやっと気づいた。

「くっ…!!」

「あっ…ああっ、義弘っ…いいっ…!!」

ドクン、と脈打って、みのりの太ももに体液を放つ。



――みのりは、俺のことをずっと見てくれてた…のか…?


気づかなかった…

俺のことを、ずっと思ってくれて。
坂下さんのことを好きなことだって気づくほど見てくれていて。

なのに、俺は――



・・・・・・・・・・・・



「送るよ、みのり」

「どういう風の吹き回し?」

秘書課で、みのりが帰る準備をしながらニコッと笑う。

「送る」

さっきのトイレでのことが何もなかったみたいに、みのりが微笑むから。
まるで、みのりは坂下さんみたいだ。

坂下さんもあのとき、俺が坂下さんを好きだと言って、行為自体嫌がったはずなのに本気で抵抗しなかった。
傷つけたくないって気持ちが、俺のことを拒めなかったんだと思う。

みのりも――そうなんだな。
でもただひとつ坂下さんと違うのは――


「送ってくれるなら、ちょっと待って。更衣室行ってくる!」

パタパタと走るようにしてみのりは秘書課を出ていった。

俺の目からは勝手に涙が溢れてきて。
坂下さんを犯した後に言った言葉を思い出す。
「ずっと好きでした」なんて、言ったっけ。

「みのり…」

みのりは大人だ。
「好き」なんて一言すら出していない。

言わなければ、坂下さんも、俺も…傷つきはしなかったのに。


秘書課のドアが開いて、みのりが駆け寄ってくる。

「義弘、どうしたの?」

「何でも…ないよ…」

みのりは俺がそう言うと、クスッと笑う。いつもみたいに。

「あたしの前で我慢しなくていいんだからね」

みのりはそう言った――坂下さんを見てる俺を見てどれだけ我慢してたんだろう?

「…行くか」

「うん」


・・・・・・・・・・・・


秘書の恋…その後の物語…の最初へ 秘書の恋…その後の物語… 3 秘書の恋…その後の物語… 5 秘書の恋…その後の物語…の最後へ

名前変換フォーム

変換前の名前変換後の名前