振り向けお前っ!第5話〜友の過去、これからの自分〜-9
「そうよ、輝君よ〜。」
ずいぶんとおっとりした感じの母親だな・・結構若く見えるし。
「ちょ、ちょっと母さん黙っててよ、もう・・」
「真っ赤になって、かわいいわね。」
真っ赤になって言う輝を見て思わず笑ってしまう。
「もう!悠太、部屋行こう。」
「お、おう」
部屋に入っても少し笑っていた
「あっはっはは。」
「もういいでしょ、笑いすぎだよ。」
「悪い悪い、でもずいぶん若くみえるな。」
「あぁ、母さんね、当たり前よ、まだ28だよ。」
「はい?28って輝何歳で生まれたんだ?」
「あぁ、2人目の母さん。」
「再婚ですか。父の方は?」
「38。」
「急に現実突きつけられた感じだな。」
「一人目は疲れたって言って別れちゃった。・・・転勤続きだったしね。」
「へぇ。」
「自分でやめようって言ったのにまた暗い話しちゃった。」
「いいんじゃないか?俺は何も出来ないけど、聞くことは出来るから。」
「まぁ、そんな話はもうないけどね、全部話しちゃったし。」
「そっか。」
「まぁ、今では母さんも、母さんって見られるようになったしね。」
「嫌な事聞いていいか?」
「何?」
「今と前の母親どっちがいい?」
「・・・・・・両方かな。」
「両方ね。」
「うん。今も前も今では自分の母さんだから。」
「いいな、そう思えるって」
「なんで?悠太だってそうなったらそう思うんじゃないかな?」
「そういうもんかな・・」
「そういうもんなんだよ。」
「でもね、母さんの方は何か誤解・・・してるって言うかなんかぎこちないんだよね。」
「誤解?」
「うん、何か僕が前の母親じゃないから嫌っているみたいに思われてて。」
「・・・まぁ、それは時間が解決してくれるんじゃないかな?」
「そうだといいんだけど。」
その後しばらく楽しく話したりしていた。