振り向けお前っ!第5話〜友の過去、これからの自分〜-8
「なんで?」
「親が上についたらもうここから転校しないかも。」
「それはまた大変な。」
「いや、結構仕事頑張ってて、偉い人から頼りにされて転勤させられてるらしいよ。」
「頼りにされてるなら残しとけば良いのに・・」
「お得意様のところでもっと盛り上げて欲しいとかで・・」
「大変だな、輝の親も輝も。」
「僕は・・別に良いんだ。もう慣れちゃった。」
「輝・・・・」
「さぁ、暗い話はやめよう。」
「ん、うん。」
そう言うと輝が微笑んで
「大丈夫、だからこうして思いっきり楽しんでるんだから。」
「・・だな。」
「よし、これからもめいっぱい楽しんで過ごそうか。」
「うん。」
2人で笑いあう
「そういや、両親は?」
「そういえば・・おかしいな、いつもならこの時間帯だと母さんのほうなら居るのに。」
「ん・・そうだチラシあるか?」
「新聞に挟んであったと思うけど。」
ペラペラとめくって見る。
「あ、・・・・やっぱりそうだ今日この店のタイムセール日なんだ。」
「多分それだ。」
「母親ってタイムセール弱いんだよな。」
他にもペラペラとめくって見る。
するとガチャリと言う音と共に
「ただいまー輝君、今日色々物が安かったから買い過ぎちゃったわ〜ちょっと運ぶの手伝って。」
「帰ってきたな。」
「帰ってきたね。」
「輝君はやくー。」
「はいはい、今行くよ。」
どんどん荷物を運んでくる。
「あら、お友達?ごめんなさいね、忙しいとこ見せちゃって。」
「いえ、お邪魔しています。」
「あら、何もないところだけどゆっくりしていってね。」
「ありがとうございます。」
「母さん、ここ置いといていい?」
「あー輝君ありがとう。」
「輝君か。」
少し茶化す。