振り向けお前っ!第5話〜友の過去、これからの自分〜-7
「ん、どうした?」
「あぁ・・いやいや何でもない。ただ、何か面白いから悠太と河谷さんの会話してるときの姿が。」
「・・・・他人から見るとそう見えちゃう?」
「うん。」
少し不満げになる。
「あ、後ね二人してなんかいつもぶつかってなんか仲がものすごい良いようにも見えるかな。」
「誰があんな奴と。」
「そう言うけど、やっぱり他人から見るとすごい楽しそうだよ?」
「・・・・・・・・・」
「僕も悠太といると結構楽しいしね。悠太結構人気ありそうだよね。」
「そうかな?自分ではそうは思わないが。」
「今度他の人にも聞いてみれば?」
「誰に?」
「河谷さんとか朝山君とか小林さんとか?」
・・・・・多分輝と同じ答えは返ってこないだろう・・・・・特に阿佐美は。
[くしゅん・・・風邪引いたかな?]
「そう言えばさ、輝って前の学校で、仲良かった人とかいなかったの?」
「いたよ。彼女一人、」
「・・・・・へ?」
「・・・・・置いて来た。」
「・・・・・」
「うーそ。」
「・・・うあぁぁああ、騙したなぁ!」
「やっぱ楽しいな、悠太といると。」
「なんか悔しい。」
「まぁ、居たけどね。一人」
「え?彼女?」
「違う違う、親友みたいなのがね。」
「ふーん。どんな感じなんだ?」
「そうだね、転校するまでよく遊んだかな一緒に、家とかよく上がったり、いろいろふざけたりね、」
「へぇ、近所?」
「いやぁ、まさかここじゃあるまいし。」
そう言って笑う輝。
「転校辛くなかったのか?」
「少しね、でも家の親はよく転勤するから、あんまり友達とか出来てもすぐ別れちゃうとか・・小中とそんな感じだったし。」
「また転校するかもしれないのか?」
「分かんない。でもこれで最後かもしれない。」