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甘い計画
【女性向け 官能小説】

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甘い計画-1

「えっ、公衆トイレ!?」「そっ。結構スリルがあって興奮するよ。いつ誰が入ってくるかわらないし。」
「そっかぁ」
放課後。私は親友の佐藤理沙と二人で、駅前の喫茶店に来ていた。
バイトのない日はいつもここに来て、理沙とたわいもない話をするんだけれど…
「で、そっちはどうなの?藤井もなぁ、あいかわらずめっちゃモテるから、相当なテクニック持ってるんじゃないの?」
理沙は目の前のパフェが制服に付くんじゃないかと思うぐらい、身を乗り出してきた。
「えっ、うーん、まぁ、ね」
なんて、言ってみたりする。
「くぅ、いいなぁ、モテる男が彼氏なのは。亮太なんかとはやっぱちがうわ〜、いいなぁ。」
と、ぶつくさ言っていたけれど。
私は理沙の方がうらやましいよ、と、心の中でつぶやいていた。

私と圭くん、藤井圭が付き合いだしてから、約一年。圭くんは、ルックスもよく、成績は常に学年トップ、スポーツ万能、誰にでもやさしく、学校のアイドル、いつでも女子に囲まれて、入学したての私も、カッコいいなぁ、なんて憧れていたけど、到底手の届かない人だと思っていた。
それがある日、バイト募集を見て行ったお店に、圭くんも働いていて。
学校では見せない、お仕事をがんばってる姿に、私はますます挽かれていった。圭くんもだんだん私に素を見せるようになり、それが学校での王子様キャラとは全然違い、わがままで、少し子供っぽいところがある、圭くんだった。けど、私にはそれがうれしかった。私だけ知ってる圭くんだったから。
そして出会ってから半年後、バイトが終わったあと、圭くんが真剣な眼差しで
「お前のことが好きなんだ。俺、お前の前ならカッコつけずに、素直でいられる。だから付き合ってほしい。」そう言ってくれた。
それから早一年。圭くんはあいかわらず、わがままで捻くれものだけど、私をほんとに愛してくれてる。だけど…
「ねぇ、ちゃんと聞いてる?」
理沙の言葉で我に返った。
「あ、ごめん、なんの話だっけ?」
「んもぅ、しおりってば、藤井のこと考えてたんでしょ?」
「う、ごめん」
素直に謝る。
「しょうがないなぁ。まぁ、いいや。だからね、どうやったら、亮太がもっとこう、やさしくロマンチックなHをしてくれるかってこと。公衆トイレとか、公園とか、刺激があっていいんだけど、こうなんか大事にされてないって言うか、雰囲気もないじゃない?もっとロマンチックでお姫様みたいに扱ってくれるHがしたいんだけど…」
そんな理沙の話を聞いて、正直、私は驚いた。私と全く逆の悩みを持ってる人がこんな間近にいるなんて…
付き合って1ヶ月目に私たちは体の関係をもった。
圭くんのHはものすごく、優しく甘い。
常に私を気遣ってくれる。「寒くないか?大丈夫?痛くない?」
時には
「かわいいよ、しおり」 そう耳元でささやいてくれる。私はその圭くんの甘い甘い愛し方に、トロトロになってたんだけど…
今は。
『刺激がほしい』
そう思うようになっていた。だから、理沙から亮太くんとのHの話を赤裸々に聞いてしまうと、正直、うらやましいと思ってしまう。「こないだなんて、図書室だよ。誰か来たらどーすんのって話。さすがに私も、嫌だって言ったんだけど、無理やり…」
「理沙っ!」
私はすがり着くような思いで理沙の話を遮っていた。


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