俺の赤い果実-6
まるで男を怖がって距離をおいているみたいで美弥を良く知る女友達から今迄彼氏がいた事がないと聞いても納得してしまうくらいだった
だが少しづつ話しをしていく内に美弥は心が強く賢く優しさに満ち溢れた女の子だと分かって気が付けば俺は美弥の事が気になって仕方なくなっていた
俺は焦らず少しづつ近付いてゆき美弥も徐々に心を開いてくれて…やっと俺のものになってくれたんだ
そして体を重ねる度美弥はどんどんなまめかしく変化し官能を解き放ち俺はたちまち美弥の虜となった
俺の手で開花させた喜びに浸り慈しみ愛してきたが体は思っていた以上に熟れ他の男さえも誘う様になっていたのか…
「宏太は忙しくなっちゃって…学生の時みたいに会えなくなって…でも会えない時もいつも宏太の事考えてて」
俺の事を…
「あの時も眠くてうとうとしながら宏太の事考えてたら…後ろの人から宏太と同じ匂いがして…整髪料の香り…そしたらもっと色々…色んな事思い出しちゃって…それで触られたから……私…少し気を許しちゃったみたいで……ごめんなさい…」
色んな事って…
「でも……イッて…ないよ…」
『美弥…』
俺のせいで知らない男の指戯に反応してしまったというのか…
…美弥…お前を女にしたのは俺で良かったのか?
『俺が…あの時助けなかったのは…』
美弥は不安げに俺を見る
『魅入ってた…感じてる美弥に…それで足が竦んだんだ』
「宏太…」
『それから…他の男が欲情した女は…そいつが思わず手を出してしまった女は俺のものなんだって…優越感ていうか…』
じっと聞いている美弥
『でも感じさせた奴に嫉妬して頭がおかしくなりそうで…全て美弥のせいにして責めた…俺だけのものなんだって認めさせたくて堪らなくなった』
「……嬉しい…」
美弥はぽつりと言ってはにかんだ
…嬉しい?…本当に?
俺は胸に熱いものが込み上げてきて美弥を抱き上げ両腕で包んだ
「ごめんね…」
謝るのは俺なのに…
『許してくれるのか?』
「私が悪いんだから…それに…
宏太になら…何されても良いかな…」
そう言って邪心のない綺麗な瞳で俺を見つめる
そのまなざしにぞくっとしたものを感じた