5再び歩き出した君〜久しぶりの登校-1
退院後刹那は自宅に帰り今日が初めての登校となった
「刹那!おはようございます。今日は早いですね」
玄関を出るとそこには那美が立っていた。
「ああ、おはよう・・・・」
刹那は那美とともに学校へ向かおうとした・・・・が
「刹那く〜ん!!」
手を振りながら晴美が近づいてくる。
「晴美!足元!足元!」
刹那も晴美に向かって走り出す。
「えっ?・・・・あっ!!」
晴美が石に引っかかり、前に向かって体が傾いた。
「危ない!!」
那美が声を上げ目を閉じた。
「大丈夫か?」
那美が目を開くと晴美をしっかりと抱きしめていた。
「刹那くんありがとう・・・・・」
刹那の胸に強く抱きしめられたまま上目遣いで刹那を見上げた。
「晴美は公園で遊んでいた時もチョコチョコ転んでな。」
「そんなこと覚えなくていいのに・・・・・」
晴美は恥ずかしそうに刹那の胸に顔をうずめた。