振り向けお前っ! 第4話〜気弱なあの人〜-4
「え・・でも・・いいんですか?」
「いーのいーの、もし嫌だと言ったら私が許さないから。」
怖い・・・・阿佐美が怖い・・
「うまく・・やっていけない・・・・かも・・しれません・・・。」
「大丈夫よ。私がついてるし、後そこの馬鹿3人もね。」
・・・・バレてるし。
しょうがないのでおずおずと出てくる。
「お前は何処まで神経を研ぎ澄ませてるんだよ・・・」
「バレるとは思わなかったな・・・」
「・・・ごめんなさい。」
「私はあんたらの行動なんかお見通しよ。」
「え・・・え?・・」
一人だけ状況がつかめてない薫。
「ああ、そうね、紹介するわ。あのふてくされ顔が神木悠太ね。
「どうも。」
「あ、はい・・」
間近で話すと声が綺麗だった・・・・
「で、悠太より背がすこし小さいのが朝山進一ね。」
「あ、よろしくね。」
「は・・はい。」
「で、あなたの隣の席の春本輝君。」
「あ、初めまして。」
「は・・はじめまし・・て。」
薫がオドオドしている。無理も無い男3人と悪魔一人に囲まれてちゃそりゃオドオドもする、なんせ気弱だし。
「あ・・・えと・・あの・・」
そんなこと考えていたら薫が何か言いたそうに、皆を見る。
「ん?どうしたの薫ちゃん?あの男ども3人が嫌だ?」
なんで俺らの話に振る。
「い・・いえ・・そうではなく・・・て、皆さん、私と・・友達に・・なって・・・・くれるんです・・か?」
頑張って声を出した感じだな・・・ほんと気弱なんだな。
「当たり前じゃない。何でそんなこと聞くの?」
「わ・私今まで友達いなかった・・・から、・・この性格で。」
「はいはいそんなの気にしない、もしそんな事で薫ちゃんに何かあったら、その時は私が黙って無いから。」
にこやかに言う阿佐美の目は笑っていない。
「・・・・怖いぞお前。」
「あ、やばい春本退け!」
「え?あ、はい。」
とっさに退く2人を見て自分でも恐怖を感じる、ついでにさっき進一に好きなだけ言われてそして今も自分だけ逃げているのを見てどうせ俺なんかモードに入る。つまり自分の世界に入った。