振り向けお前っ! 第4話〜気弱なあの人〜-2
「・・・・・・・・ごめん無理だった。」
「なんだよ、情けないな悠太、そんなことだからあの魔の河谷に逆らえないんだよ、大体お前は―――」
進一が一方的にダメ出しをしまくる、そこに輝がなだめに来た。
「ほ、ほら次頑張ればいいよ・・・何事も諦めない事が大事だから、・・・・あの・・悠太?おーい・・・」
しかしそれはすでに遅く俺は進一の言葉に精神的に破壊されていた。
「駄目だ、完全に個人の世界に閉じこもった。」
『俺はどうせ駄目だダメなんだ。あーもう俺なんか居なきゃいいのに。』
ボソボソとなんか言ってるぞこいつと言うような目で進一が見ているとチョイチョイと輝が進一の視線を薫の方に誘導した。
ん?と視線を向けると
「あ、あいつ河谷じゃん、・・・・ん?小林の方に近づいていくぞ・・、」
河谷 阿佐美(かわだに あさみ(悠太達の間では魔の阿佐美様とされている、とても強い、チョップで人を空の向こうへ逝かせることが出来る、実は悠太の事が好きだったりする))ヒュン、バキッ、作者瀕死状態。
「余計な事言うからよ。」
(すみません。では記憶消去―)
次の瞬間、小林に近づいた阿佐美の行動を見て進一は勇者が居ると叫びそうになった。
「おい、悠太、悠太!」
『俺なんか・・・・俺な―――』
「・・・・・まだかよ、しょうがないな。」
ゴン!
思いっきり殴ってみようとする。
「ごはぁ・・・な、何故俺が痛い。」
輝はその瞬間を見逃さなかった
進一が殴ろうとしたとき、一瞬で悠太の腕が動き進一を殴った。
「あ・・・・そうだった過去に悠太がこうなった事があったんだ。」
「え?」
「いやちょっと悠太に不幸な事が起こってな、それで個人の世界に入ったら、喧嘩無敗の完全無敵に・・・本人は無意識のうちに・・・だけどな、」
「・・・・どうやって戻すんですか?これ。」
「悠太にとっていい事が起きない限り戻らないと思うが・・・・・あ、そうだ」
「ん?」
「河谷になら勝てないかも・・」
「でも、さっきどっかい来ましたよね?」
「・・・・・・あ、そうだもう一つ。」
「さっき河谷が小林つれてどっかいったからもしかしたら話せるかもな〜悠太。」
わざとらしく言ってみる。