振り向けお前っ! 3話〜春風舞う帰り旅行〜-1
ここは電車の中。
何故電車の中に居るのかと言うと・・・・・・
昨日転校して来た輝から急に旅行の誘いがあり・・・なぜか阿佐美と進一も来て俺も強制参加となった。
「急だったな、でもこうやって行くの・・・・俺、初めてだな。」
「私も初めてよ。」
阿佐美も賛同して言うが進一は。
「俺はこれで3回目かな。」
なぜにそんな間に2回も行ってる・・・
「2回の内容を聞きたいわね、目的地に着くまでまだまだ時間あるし、ね?いいでしょ。」
「・・・・・はい。」
悪魔だ・・・阿佐美は悪魔だ。
そんなこんなで
「―――と言うわけで今回が3回目さ。」
「ふーん、後でもう少し詳しく聞きたいからご同行いいかしら?」
「・・・・・・・・・・・ハイ。」
哀れ進一頑張って来い。
話が一段落したところで丁度電車が目的の場所に着いた。
「んー、久々に出かけるけどいいもんだな。」
「そうですね。」
「楽しみね。」
「早速旅館にいこーぜ。」
すると阿佐美が呆れたように
「あんたは少し落ち着きなさい!」
「はい・・・・」
ほんと哀れだな・・・進一
そして、声には出さずとも心では頑張ってくださいと言わんばかりで輝がずーっと見ている。
そんな輝を俺は横目で呼ぶ。
「輝、ちょっといいか?」
「何?」
「お前券持ってるだろ?」
ごそごそと探す輝
「うん、これでしょ。」
「ここからどう行くか分かるか?」
「あ・・・・・。」
誤算だった・・・・いき方が分からないなんて・・・