「蜜の味わい」-5
「ふぁっ…」
目の前を閃光が走り、舞の頭はスパークする。
「そんなモノでイクとは、はしたない女だな」
自分がそう仕向けたというのに楼主は、甘い声を上げて玩具を咥え込み、痙攣を続ける舞を蔑む。
グジュッ。
まだ、余韻から醒めきっていない舞の躯から楼主は無理矢理玩具を引き抜いた。
「んあぁっ」
一際高い喘ぎを漏らすと、まるで離したくないとでも言うように舞の腰は玩具を追いかけて浮く。
楼主はギリギリまで玩具を引くと、再び舞の奥を目掛けて一息に押し込んだ。
「うっ、あぁっん…」
惚けた顔をした舞に再び火が灯る。
一度絶頂を迎えた躯は、容易に高ぶりを覚えていく。
内壁をグリグリとこねるように回し、抉るように前後に揺すられ、舞の脳髄はクラクラとした快楽を休むことなく分泌する。
躯が甘く痺れて抵抗の意志も力も無くしてしまう。
しかし、舞の痴情を嘲笑うかのように楼主はピタリと動きを止めた。
唐突に動きを止められ舞は焦れた。
激しい高ぶりが舞を襲う。
先程、機械で虐められた時のような、生ぬるい刺激の比ではなかった。
狂おしいほどに快楽を求め、舞の腰が浅ましく揺れ動く。
高ぶりを沈める術を持たない少女は、火照る躯を持て余し、ただただ甘い疼きを求めて鳴く。
「イきたい?」
そんな舞の気持ちを見透かしたかのように楼主は問うた。
その答えの先を考えるだけで舞の躯は増々熱くなり、だらしなく蜜を垂らす。
「イかせてあげようか?」
更なる追い打ちをかけられ、舞は一も二もなく頷いた。
既に躯は限界を訴え悲鳴を上げている。
これ以上の刺激は躯に害をもたらすことを頭では分かっていた。
しかし、浅ましい欲への渇望は舞の理性をも砕いた。
「…ごっ主人さまっ」
掠れた声が舞の口からこぼれる。
「お…願いし…ますっ。舞をイかせてくださ…いっ」
その言葉を受け、楼主は薄く意味ありげな笑みを浮かべた。
「その言葉、後悔するなよ」
そう言うと楼主は、舞の中に埋まっていた玩具のスイッチをONにした。
低い振動音が舞の心を躯を揺さぶる。
次いで秘芽を撫でられ舞はようやく無我の境地に達することが出来た。
真っ白な至福が舞を包み込む。
しかし、とろとろとした快感に身を任せていられたのは、ほんの僅かな時間だった。
「んっ…んんっ…あぁっ…」
止まることのない玩具は舞を天国からあっと言う間に引きずり下ろす。
かと思うと、またすぐに舞を快楽の渦に巻き込み、押し上げ、堕とすことを繰り返す。