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fantasy ability
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reality ability‐第7話‐無意識の中の“真実”‥‥更なる“覚醒(チカラ)”‐-8

「その際に“天真の宝玉”、“天真の器”、“天真の神具”も運ばれた。それらは集神城の宝物庫に保管された。だが、事件が起こる。ある神が宝物庫に侵入したんだ。その神が俺の父親的存在。‥‥‥現“カオス”だ。」
「!!??」
「‥‥‥」

皇希の予想外な発言に驚く織音。絢音はやっぱり知っていたという表情だった。

「詳しい事は言わないが、“カオス”の本名は神魔 唖紅笥(こうま あくし)。俺の父親的存在。ただ敵ではある。詳しい知りたいなら母さんに聞いてくれ。」

皇希は立ち上がり、逃げるように歩き出した。その様子を見ていた織音は喋る。

「ドコに行くの?‥‥“統能者”はどういう意味よ?」

織音は上擦る声で言った。表情は怒っているようにも少し寂しげにも思えた。

「‥‥それも母さんに聞いてくれ。四つの異名の一つだ。‥‥織音が未来の俺から言われたようにあの人たちに会いに行く。」
「待っ‥‥」

〈バタン‥‥〉

織音の声が届かないように扉は閉まった。皇希は織音を睨んでいたが、足を止める事はしなかった。絢音が織音に問い掛ける。

「‥織音さん、皇希の事は好き?」

優しい表情の絢音からは悲しさも感じられた。織音は絢音の方に向くが視線は逸らしている。

「‥‥はい。‥最初は友情でしたが今は‥もう愛情だと思います。」

織音は何も出来ない自分を悔やんでいるように唇を噛み締める。

「そう。‥‥“統能者”は私がただ言っているだけよ。私が思うに皇希は────────だから。」
「!!」

織音は驚く。絢音の言葉を聞いて、扉に寄り掛かっていた皇希は歩き出す。

・統能者・


=皇希の母親的存在である絢音が皇希に言った四つ名の一つ。意味は全てを知り全てを使いこなす事が出来た事から名付けられた。
実は皇希はこの呼び名を嫌っているが、絢音が言う時は怒らなかった。織音さえも怒るように睨むのだが、理由は謎のままで‥‥。=



その後、織音は絢音の暗殺の事を聞いていた。絢音は笑顔で言っていたが、織音には不思議でしなかった。





‐数分後、天界・天国と言われている場所‐

綺麗な花畑や死んだ人々が楽しく暮らしているなどのイメージが強かったがそんな場所ではなかった。天国とは思えなかった。
花は枯れていて色を失っていた。死んだ人々は居るのだが元気がなく暗い表情だった。数も少なからず多からずといったところだ。
これが楽園の土地と言われる天国とは思えない。この場所に皇希は居た。ここの広さは地界の大地を全て合わせたような広さだ。
皇希はキョロキョロとしている。誰かを探しているようだった。障害物がなく見渡せる場所なので双眼鏡や目が良い人はそれなりに見えるだろう。
皇希の両目は視力2.0と良い。“天真の統器”のおかげなのかもしれない。皇希の姿は黒髪と黒の瞳になっていた。


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