学園の社長〜社長の連盟騒動〜-21
「船長か。実は連盟支部の研究員の人から連絡があって、あの人は更迭されたと聞いたんだ。つまりクビということだ。今後は別の人があの支部を潜水艦ごと持つことになったので、あの人はもう海の中にいないだろう。今頃は本州のどこかで漁師に戻っているか、それともこの島をさまよっているか。どうだろうね?」< /SPAN>
錦田がさばさばした様子でいった。そのあまりにも突拍子な結末に俺はあっけにとられた。
「じゃあ、あの野郎が今後お前のところに頼ってくるということは?」
「仮にまたここを尋ねてきたとしても彼はもう連盟とは無関係だし、私を幹部に誘うようなことはないだろう。今度船長が来たときは食事でもごちそうしてやるとしよう」
錦田は苦笑しながら席を立った。俺は錦田ほど心が広くないので、山崎の野郎がのこのこ寮に来たときはタップリとあの苦しみのお礼をさせてやろうと誓ったのだった。
〈終〉