投稿小説が全て無料で読める書けるPiPi's World

Kaleidoscope kurebaiiyo
【その他 恋愛小説】

Kaleidoscope kurebaiiyoの最初へ Kaleidoscope kurebaiiyo 8 Kaleidoscope kurebaiiyo 10 Kaleidoscope kurebaiiyoの最後へ

Kalaidoscope Syoukaishite-3

 瑠禾が俺に話し掛ける。でも俺の返事は全然気が入っていない。
 弥玖さんが一人で黙々と食べてる。この状況じゃ気まずいかな、悪いことした。でもそれもどうでもいい。
天梨があいつに鍋の具をとってやる。あいつと話して笑う。俺はそれだけが気になって、あんまり見ないようにしてても、いてもたってもいられなくなる。二人が俺に話し掛けてきて、俺が話に加わらなくちゃならなくなって、今の最悪な気分がバレないうちに瑠禾を誘って部屋に戻った。
「環、どうしたの? なんか怒ってる? 瑠禾が無理矢理来ちゃったから?」
 上目使いで聞いてくる瑠禾に、
「怒ってないよ」
と薄く笑って答え、唇を落とす。そのまま服のボタンを外しにかかる。
「ちょっと、みんなに聞こえるよ」
「聞けばいいんだ、」
天梨なんか。
 でも、バレたとしても天梨が何とも思わないのは分かってた。分からないのは、じゃあなんで俺が今、瑠禾とこんなことをしながら、天梨のことばっか考えているかっていうこと。
いや、それも本当は十分分かってる。


 しばらくして、弥玖さんが風呂が開いたことを呼びにきた。瑠禾はもう寝てるから、俺だけ服を着てベッドから降りる。
リビングに行くと弥玖さんしかいなかった。天梨は部屋に? でも、さっき前を通ったが電気はついてなかった。
「……天梨は?」
冷蔵庫から麦茶を出しながら、何気なく聞く。
「舜祐さんち。今日は泊まるって」
今なら誰も見ていない。その答えに、俺は今度こそ、持っていたコップを流しに投げつけた。


Kaleidoscope kurebaiiyoの最初へ Kaleidoscope kurebaiiyo 8 Kaleidoscope kurebaiiyo 10 Kaleidoscope kurebaiiyoの最後へ

名前変換フォーム

変換前の名前変換後の名前