「闇に咲く花」-6
「うぅっ…。舞ちゃん、よく締まるよ」
腰を打ち付け合う音と、喘ぎ声だけが辺りに響く。
執拗なオヤジの愛撫に舞の躯も思考も蕩けていく。
「ふぁ・・・ぅ・・・」
舞の腰も快楽を貪るように自然と振れる。
「っあ…」
最奥を刺激され舞の世界は真っ白になる。
「おやおや舞ちゃん、もうギブアップかい?」
何処にそんな体力が隠されていたのかオヤジの責めはまだ終わらない。
消えゆく舞の意識を呼び戻すかのように、オヤジは繰り返し舞の秘芽を摘み、甘噛みし、躯中を吸い尽くす。
散々に舞を弄り、舞の声が涸れ、精も根も尽き果てた頃になり、ようやくオヤジは舞の中で弾け飛んだ。
それから、一晩のうちにオヤジは何度も舞を抱き、嬲り、果てた。
舞の白い肌に数え切れないほどの赤い花が咲く。
組敷かれて、自分のものではない熱を繰り返し体内に注がれて、舞は高みに上り詰めては堕ちてゆく。
狂態を晒し、浅ましく快感をねだり、絡みつくようにしてオヤジの下で気を失ったのはもう夜も更けた頃だった。
明け方近くに、ふと目が覚めた舞は痛む腰を庇いながら窓辺へと向かう。
布団から転がり落ちたオヤジは高いびきをかいている。
ぼんやりと窓の外を仰ぎながら舞は昨夜の自分の痴態を反芻していた。
あんなに嫌悪を感じていたのに流されるように快楽を貪り求めてしまった躯。
自分は、確かに淫売と呼ばれるのに相応しいのかもしれない。
夜明けを告げる烏の鳴き声を聞きながら、舞は自分がこれから春をひさぐこの場所で生きていくことをハッキリと感じていた。