社長室での秘め事-2
翌日…
昼休憩のときのことだった。
コンコン…とノックの音。
「はい、どうぞ」
「失礼します」
入ってきたのは、松本だった。
「どうした?松本…」
「坂下、熱あるみたいで医務室にいるわ。
仕事する、って言ってたんだけど無理やり休ませてるから。
もし暇があれば行ってあげて?」
「熱…?
ああ、わかった」
その時ちょうど医務室では…
ドアを開けるものが1人いた。
すーすーと寝息が聞こえる。
その寝息はもちろん坂下の寝息だ。
その寝息が聞こえるベッドへと近づく影。
カーテンを開けたのは…
秘書課の笹原(ささはら)だった。
坂下が、社長に抱かれることを拒む原因。
坂下の後輩で、ずっと坂下に思いを寄せており、数ヵ月前…笹原は社長室で坂下を抱いた。
笹原は布団をめくる。
ごくり…と思わず唾を飲み込んだ。
覆いかぶさり、坂下の唇にキスをする…
それだけで、笹原の体中の血が沸騰するような感覚に襲われる。
「んっ…?!」
そのキスによって、坂下は目を開ける。
「笹原く…?!」
「すみません、坂下さん…!」
「きゃ、やめ…ちょっと…!!」
布団をはぎとり、太ももに手を這わす。
前回の行為で、坂下の太ももが感じやすいというのは認識済みだ。
「あ、いや…!!」
熱のせいで、坂下も抵抗することが難しい。
それに何より…坂下は笹原の自分に対する思いを知っているから、そのことが抵抗を妨げる。
「ああっ、だめ…汚い…そんなところ…!!」
脚を広げ下着越しに唇を這わせる。
荒い吐息が、坂下のそれに吹きかかり。