秋と春か夏か冬 14話〜『秋=アキ=シュウ』〜-5
「シュウちゃん。そんなことないよ。私に大事な人が出来たって……シュウちゃんに大事な人が出来たって……わたしたちはずっと一緒。
同じくらい、シュウちゃんも大事なんだよ……家族なんだから♪」
そう言って愁を抱きしめる亜季。
「うぅ…アキぃ……アキちゃ〜ん」
愁も亜季を抱きしめ、わんわん泣き始めた。
……一件落着…かな?
てか……俺がここにいる意味…あったのか?
こうして恭介の痴漢騒動……もとい、双子の姉妹喧嘩(?)は幕を閉じた。
おまけ…
昼休みも時間がないので、そのまま教室に帰る亜季とシュウ。
「アキの言う通り……少しは良いヤツだな……電車でも、転びそうなのを助けてくれたんだ♪」
「………」
ジト〜っと愁のことを見る亜季。
「な、なんだよアキ」
「シュウちゃん…恭介様のこと…気に入ったんでしょ?」
「なっ///なんで俺があんな痴漢男を!た、確かに…少しだけカッコ良くて、少しだけ優しくて……はっ!違う違う違ぁぁ〜う!!!」
「照れちゃって♪わたしたち、性格は違うけど……双子なんですよ?」
まるで私が好きなものは愁も好きと言っているような口調。
「うっ!……でもでも……断じてありえ〜ん!!!」
「ふふふ♪はいはい♪♪……そういうことにしておきます」
「な、なんだその顔はぁ〜!ちち、違うんだからなぁ〜!」
微笑む姉に真っ赤な顔の妹がいたとか…。
そして物語は余計、複雑になっていく…(なってしまった)
つづく…。