罪〜Revision〜-8
(あの日から姉の…亜紀の顔が見れない。ボクは姉を好きになってしまった……)
生まれてから一緒に生活を送る中で唯一身近な異性。だが、まったく意識などした事は無かった。
それが今では、最もいとおしく感じている自分を異常だと思う和哉。
だが、もう止められなかった。
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夏休みを迎え姉弟は時間に少し余裕が出来た。部活は朝から昼過ぎまで。それから塾の夏期講習をこなしても夕方には終わる。
そんなある日の夕方、和哉は姉の部屋からすすり泣くような声を聞いた。
その日は部活が休みで、両親が共働きのため、部屋でウトウトしていた。
和哉は音をたてないように壁に耳をあてた。彼と姉、亜紀の部屋は壁一枚で隔てられていた。
「んっ…あふぅ!…」
壁伝いに微かに聞こえる亜紀の声は切なそうだった。
和哉はそっと廊下に出ると、亜紀の部屋のドアーをわずかに開けた。隙間から見える光景に彼は目を奪われた。姉が自慰の真っ最中だったからだ。
パンツの中に入れた手が小刻みに激しく動いてる。それに連動するように姉は身体をくねらせる。
「…はあぁ!…んぁっ!…ふんっ!…」
呼吸は次第に荒くなり、手の動きも速さを増していく。姉が眉根を寄せて悶える姿に和哉も欲情した。着ているハーフパンツとブリーフをヒザ下まで下げ、硬くなった自身のモノを掴んでシゴき出した。
誰に教わったわけでもない本能のままに。
「あんっ!はああぁ!うんんっ!」
亜紀は絶頂を迎えようとしていた。まだ幼いため膣内への指の挿入はせず、表面のヒダや肉芽を撫であげる。
覗く和哉の息遣いも荒い。シゴく手の動きはスピードを増して、声が出そうになるのを堪えてる。それがなおさら興奮を煽った。
「…んっ!…あっ!…和哉ぁ…」
亜紀が無意識に放った言葉に、和哉の手が一瞬止まった。
(…何故ボクの名を…?)
「和哉!和哉!和哉!…」
亜紀は泣き声ともつかぬ喘ぎ声をあげて身体を震わせ反らすと、ぐったりとして動かなくなった。絶頂に達したのだ。
同じく、和哉も姉の声を聞いて廊下に〈自らの証し〉を飛ばした。それは、亜紀に届けとばかりに部屋のドアーに散っていた。
和哉はそっと自室へと戻った。亜紀はしばらく余韻に浸った後、シャワーを浴びようと部屋を出た。すぐに白濁とした液体の存在に気付いた。指でそれをすくい取る。彼女はすぐに、それが何なのか理解した。
〈これ…和哉の…〉
亜紀は見られた事の恥ずかしさよりも、和哉の想いに昂りを覚えた。
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