足枷と手錠と猿轡-2
「痛くはないかい?」
ずっと無表情だったエム様が私を見つめ初めてにこやかに笑みを浮かべました。とても、優しそうな笑みとあらためて感じる甘いマスクに私の胸はときめき、頬が火照るのを感じました。
「はいっ・・大丈夫です。」
「では、続けるよ。」
エム様はまた、無表情に戻ると黒いコートのポケットから足枷を取り出しました。そして、私の右足首を椅子の右脚へ、左足首を椅子の左脚へ固定しました。
私の両足首が椅子に固定されて、力を入れていないと股が無様に開いてしまいます。私は恥ずかしくて、足を内股にしてジッと力を入れて耐えました。
エム様が立ち上がりました。そして、ポケットから銀色の太い鎖と南京錠を取り出しました。
「口を開きなさい。」
一言、そう言うとエム様は私の背後に回りました。両手に鎖を持ち私の開いた口の中の歯に噛ませる様に縛り付けます。
ジャラジャラと鎖の金属音が部屋に響きます。私の歯に固い金属が当たります。舌に触れると鉄分臭い味がします。
私の後頭部でガチャリッと音がしました。私の後頭部で鎖に南京錠がかけられました。
エム様はポケットから煙草をとりだしました。私から少し離れたとこの床に直に座り込むと、煙草をふかしながら、まるで作品を完成させた芸術家のように私の事を観察しています。
「下半身の薄布がグッショリと濡れているよ。ピンク色の柔肉が透けて見えてとても卑猥だね。君は椅子に拘束されて感じる変態なのかい?」
「私は・・」
「変態なんだね。」
「はいっ・・。」
きっと私の顔は恥ずかしさで真っ赤になっています。顔が火照って凄く熱くなっています。
エム様は立ち上がると、私の背後に立ちました。そして、私の耳元に顔を近づけてきました。
「触るよ?」
体がゾクリとしました。エム様の息が私の耳にかかります。