明日になれば…-31
「園長!彼女は自宅から通ってココで働きたいと言ってるんですよ」
やっと理解した園長は、次の瞬間、感極まって涙が溢れてた。春菜は笑顔を園長に向ける。
「もちろん、大歓迎よ!」
かくして、春菜は実家へと帰る事になった。実家に帰った春菜を父親と母親は涙で出迎えた。もちろん春菜も、その胸に飛び込んで行った。
ー2ヶ月後ー
橘の元に手紙が届いた。実家に戻った春菜は原付免許を取り、自宅から30分掛けて孤児院に通っているそうだ。
手紙に添えられた写真を橘は見た。たくさんの子供達に囲まれ、生き生きとした春菜の表情が、写っている。
橘はそれを自宅の壁に掛けているコルク・ボードに貼り付けた。そして、今夜も繁華街へと出掛けて行った。
…「明日になれば…」完…