「史乃」-22
(…あ…先が…当たって…)
両手が史乃の腰を掴み、寿明が腰を押しつける。
(…あ、アソコが…広が…)
「…ああ…お、お父さん…」
史乃の片手が寿明の手に重なる。
「…はあぁ…史乃…」
亀頭の先が引っ掛かる。途端に苦痛に歪む史乃の顔。
「…い、痛い!…いやっ!」
亀頭は一気に膣内へと飲み込まれた。尚も史乃は訴える。
「…いい、痛いいぃ…」
その時だ。
何かが激しく肩を揺らした。
(…?…)
「史乃!!」
ハッとしてそちらを見ようとする。するとそこには、寿明が立っていた。
「イヤッ!」
史乃は思わず声を挙げる。
「どうした?随分うなされてたが」
「うなされてた?」
寿明は頷くと、
「ああ、食器は後で洗うと言ったっ切り、夜中になっても来ないから様子を見に来たんだ。
そうしたら〈痛い、痛い〉って言いながらうなされて……」
途端に真っ赤になる史乃。
(…ヤダ…私、夢でお父さんと…)
「…ちょっと頑張り過ぎじゃないのか?」
寿明の心配に、史乃は手を振ると、
「そんな事無いわ。ちょっと疲れてるだけ」
そう言ってイスから立ち上がり、
「眠気醒ましにシャワーでも浴びよっと」
史乃は自室のドアノブを掴むと、何かを思い出したように寿明の方を振り向き、
「お父さん。お風呂は?」
「いや、まだだが」
「じゃあさ、一緒に入っちゃおうか?背中流したげる」
そう言った史乃の目は、妖艶さに溢れて光っていた。
…「史乃」 完…