ヒトナツC-7
「なぎ…ちょっと」
「あー!健ちゃん、今なぎちゃんって呼ぼうとしたー!」
渚はキャラを崩壊させ、キャピキャピと笑っている。
「おま…」
「…健ちゃん…なぎちゃん…」
うわ、桜のやつ、やっぱ怒ってる。
「いいですね、仲がよろしくて」
桜は引きつった笑顔を見せている。
「あ、私は桜です。健吾さんと、お付き合い、させて頂いております」
嫌に丁寧だ。
それにしても今、お付き合いが強調されてなかったか?
「あら、健吾さんなんて堅苦しい呼び方してるのね。実はラブラブじゃないとか?」
渚はニヤニヤしている。
「あら、私たちは夫婦のような関係ですから」
桜はビシッと言いきった。
「……」
唖然とする渚。
今にもフフン、と鼻で笑いそうな笑みを見せる桜。
ダメだ……カオスだ……。
激しいめまいがする。
うわ……気持ち悪……
「健ちゃん!」
「健吾さん!」
意識が飛んだ。