campus life 2〜再会〜-1
あの入学式から早くもひと月がたち、俺達新入生は大学での生活にだんだん馴れてきていた。
「しっかしさぁ〜…」
校内の学食でもあるカフェテリアでお昼ご飯を食べている時、瞬こと秋元瞬也がぼやきはじめた。
「学校始まって1ヶ月くらいたつのになんで俺達は新しい友達とじゃなくて相変わらずこの三人でいるんだ?」
いきなり何を言い出すかと思えばそんなことかよ…。
「はぁ…。何故って君がいっつもメールで僕たちを呼び出すからこうして集まってるんじゃないっすか?」
ため息をつきながら瞬の問いに龍こと宮野龍之介がさらりと突っ込む。
確かに瞬は大学に入ってから毎日昼になるとメールや電話で「一緒に食べよう!」ときまって連絡をよこしてくるようになった。
…まぁあまり新しく友達が出来てるわけでもないし、断る理由もなく結局いつもこうして三人で一緒にる。
「そ…そうだけどさぁ……なんか男が三人で仲良く飯を食ってるのって寂しくねーか?」
…結局またそうゆう話しか…
「ん〜まぁそうだね。やっぱりこう大学生らしく華やかな昼食にしたいよね。零もそうだろ?」
龍がいきなり俺、琉鷺零に話題をふってきた。
『……俺は別に三人でいいと思うけど。』
「龍、こいつは毎日毎日女の子に囲まれた生活してっから俺達みたいに不自由してないんだよ。」
「いいね〜芸術学部は女子率が高くてさぁ。」
『別に多いからってそんなに接点あるわけじゃないぞ。』
「じゃあ誰か紹介しろよ」
『そんな仲のいい奴いない。』
「瞬、無駄だって。零の女への興味なんてほとんどないんだからさ。」
「ホントだぜ……。零の人生で気にしたことのある女ってアイツだけじゃないか?」
「お…おい、瞬ッッ!!」
『…………』
「わ……わりぃ…そんなつもりじゃ……」
『わかってる……別にいいよ。』
久しぶりに思い出してしまったな…あの事を。
まぁ今は思い出に耽るつもりはない。この話はまたいつかだ。