秋と春か夏か冬 08話〜『溢るる涙』〜-7
「だってアッキーが私の帰る方向と同じ方に歩くんだもん」
「俺は家に帰ってるんだよ!それより方向音痴なのに……自分の家わかるのか?…」
「大丈夫だよ♪だんだん見たことある風景になってる。アッキーすごい♪」
「はいはい…。ふぅ、やっと帰ってこれた。じゃぁ気を付けて帰れよ」
「私もついたー♪あそこだよ」
「…なに?」
俺は美雪の指差す方向を見る。
「…お…俺んちの…隣〜??」
「わっ♪恭介んちの真横だぁ〜。これからはお隣さんだね!よろしく♪」
……溜め息しか出ない恭介だった。
つづく…