秋と春か夏か冬 07話〜『ユメノオワリ』〜-4
申し訳なさで部活のチームメイトから離れた。
約束をした和美先輩のところへも…顔を出せるわけなかった。
あまり喋らなくなったからか…俺を遠慮してか…クラスの友人たちは話しかけなくなった。
理緒と鈴音は相変わらず話しかけてくれる。
でも心配する二人を見るのが辛くて…。
自分から距離を置くようになった。
だんだんと離れていく…二人のせいじゃない。
迷惑をかけまいと俺が故意に離れてるだけ。
―――あの事故から俺は泣いていない
泣きたい…でも涙がでてこない。
自分で夢だと思っているのか?
事故ったのも夢。
負けてしまったのも夢。
大会が始まったのも夢。
和美先輩に殴られたり約束したのも全部全部…。
この長い長い悪夢から目を覚ましたら、理緒が起こしにきて朝練をしに学校へ急ぐ。
そして県大会を始める。
今度こそ優勝する。
だが…目を覚ますとあるのは左腕の痛みだけで…。
これが現実なんだと…思いしらされる。
そして時は流れ―――
俺の時間は止まったままだった。
しかし、そんなの世間には関係なしに………時が進んでいく。
カラフルな世界…でも俺の世界に色はない…。
季節は冬。
寒さで起きるのが辛くなってきた時期。
なにもかも、どーでもよくなってきた時期…。
そんな時だった…。
美雪が転校してきたのは――――