秋と春か夏か冬04話〜『夏ストーリーは突然に』〜-4
ガラッ
ドアが開き転入生……空色 夏輝が入ってくる。
俺はとりあえず下を向く……俺は関係ない…関係ない。
「え〜と…あっ♪見っけ♪♪」
スタスタスタ。
足音が近付く。
俺の横で止まった。
嫌な予感…
そして…
「うぅ〜♪会いたかったよ〜恭介♪♪」
そう言って
こいつ
空色 夏輝は
抱きついてきた。
……////…って照れてる場合じゃない
今の抱きつきのせいか、周りからの視線がさらに痛くなる。
特に男子からの視線が痛い。
このままでは暴動が起きかねん…。
「おぃ。離れ『チュッ♪』……ろ」
………えっ?
いま何した?
ひょっとして…
「照れるなよ恭介♪僕とおまえの中だろ♪♪前にもしたし、いいじゃないか、ほっぺにキスくらい」
この瞬間、教室の気温は氷点下に下がったと後に理緒は語る。
「そ〜だ!せんせー♪ぼく恭介の隣の席に座ってもいいですかー?」
「…ぁ、あぁ‥好きにしなさい‥」
…こうして、俺の静かな学校生活が終わりを告げた。
空色 夏輝が転入してきた日…大変なのは朝だけじゃなかった。
「恭介も大変ですね」
クスクス笑う理緒…人事だと思って……。
「被告人。これから裁判を始める」
俺の正面にいる裁判官こと鈴音。
ダテ眼鏡をかけ裁判官を演じてるが…ぶっちゃけ似合ってねーぞ。
「罪状が増えたわね。そんなに死刑になりたいのかしら被告人」
…エスパーかおまえは。