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秋と春か夏か冬
【学園物 恋愛小説】

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秋と春か夏か冬04話〜『夏ストーリーは突然に』〜-5

「とりあえず、この状況を説明しなさい」

ちなみに今の状況と言うのは、俺がイスに縛られている。
(いきなり男10人に囲まれたら逃げられないって…)

そして俺の腕に抱きついている空色 夏輝……。

「いや、それは俺が説明してほしい…っつーか、こいつに聞け。まず離れろ!」

「裁判官、異議あり!夏輝ちゃんを『こいつ』よばわりするな」

もろ私情じゃねーかロン毛め。

「異議を認める」

認めるんかい!

「…この空色に聞いてくれ」

「恭介、よそよそしいぞ♪僕のことは前みたいに夏輝って呼ばなさい」

…前みたいに?

なにかひっかかる。

「…夏輝に聞いてくれ」

「では重要参考人であり被害者の夏輝さん、どうぞ」

「ぼくと恭介はぁ、一夜をともにした仲なの♪♪でも朝起きたらいなくて、すっごく寂しくて……それでも恭介のこと大好きで追い掛けてきたんだ♪」


………おぃ。

よくわからないが、その言い方は…ものすごく誤解を生むんじゃねーのか?

それ以前に身に覚えがない…。

「ちょっと待てホントに俺のことな『てめー恭介!』」

俺が夏輝に聞く前に、拓也(と俺を縛った10人)が割って入る。

「な、夏輝ちゃんと一夏の恋を体験した上に別れの挨拶もしないでポイだと〜」

変な言い方をするな。

「だから俺にもわかんないんだって」

「言い訳無用!みなのもの、このうらやま…不届きものに人誅をくだせ!!!」

そう言ってロン毛ほか10名は殴ってくる。

痛ッ!こいつらマジで覚えてろ!顔覚えたからな!


「静粛に。騒ぐなバカ共」

「ちょっとー!僕の恭介に乱暴にしないでよ」

鈴音と夏輝の声に男どもの動きが止まる。

あるものは鈴音に逆らえず、あるものは夏輝に忠実なのだろう。


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