campus life-2
『もう大学生かぁ…』
こうして季節の象徴ともいえる桜の花をみていると改めて新しい生活の始まりを感じる。
「ん?どうしたんだい急に?」
『…いや、なんか時間がたつの早いなって』
「相変わらず零は哲学好きだなぁ」
「まぁ瞬とは違うしね」
「あんだとぉぉ?」
「僕は真実を言っただけですけど?」
「龍…今日こそゆるさねぇ!!」
瞬也が龍之介に向かってパンチをする。
「ふっ…100年はやいよ」
その拳をひらりとかわし龍之介は走り出す。
「こらッッ待ちやがれ!」
「待てといわれて誰が待ちますか!」
あんな二人のやりとりを見るのももう7年目になる。 これからの大学生活に不安はあるけど、あの二人と一緒なら乗り越えていけると思う。
そんな事をしみじみ考えながら二人のあとを追いかけようとしたとき……
……ドンッッ!!
『うわ…?!』
「きゃッッ…!!」
衝撃とともに世界がぐるっと回転し、何が起きたかわからないまま地面に倒れこんでしまった。
『……いって』
起き上がって辺りを見回すと女の子が隣で倒れていた。
多分さっきの衝撃はこの子がぶつかったせいだろう。
『…大丈夫?』
肩を叩きながら声をかけるが反応がない…
『…ねぇ…大丈……』
「あぁぁぁ!!ちょっとなにしてんのよぉぉぉぉ!!」
声をかけてる途中に後ろの方から大きな声が聞こえたと思うともに本日二度目の衝撃に襲われ再び地面に倒れこんだ……