留学時代-1
あの日突然始まった。友達だった2つ年上の彼。
『彼女の作り方とか分かんないんだよね〜』
『簡単だってば 一緒にのみにいって 可愛いカクテルでも頼んで上げたら おちるんぢゃない?笑』
適当に打ち返したメールだった』
メールが返ってきた
『ぢゃ週末一緒に飲みにいこう』
・・・・・・・・
一瞬意味がわからなかった。
彼が母国へ休暇で帰国する2週間程前に私達はすぐに付き合い始めた。
僅な時間をすごしていくと私の心は彼へどんどんひかれていった。帰国前日 初めて彼は私の家に泊まっていった。またすぐに会えるのにとてもとても悲しくって、泣きじゃくってばかりの私に何故かもらい泣きの彼。
次に戻って来たら彼は違う町に転校を予定していた。
2ヶ月後
久しぶりに会う事に胸が浮かれドキドキして、ワクワクして・・・
友達と彼の住む町へ向かった。
私と友達は道中ずっとキャーキャー不安とあまりの嬉しさを打ち消すようにお喋りしながら電車にゆられていた。
その日は彼の誕生日だった。
駅では既に彼が待っていてくれた。
その夜、あるホテルに予約をとっていた彼。彼の親友とも合流。
四人でホテルの部屋へ入る。
2つのベッドルームにラウンジ。
最高に楽しい一晩だった。
ひとつだけ彼の変わったところを除いては。
つぎの週末は私一人で彼の住む家にお泊まりにいった。
『今日は家だよ。ホテルは特別な時だけだからね』
『わかってるよ〜〜』その夜も当たり前の様にエッチをした。
彼の変わった所、前は全く着ける気もなかったコンドームを何回しても何回も着けるようになってたのだ。
もしかして帰国中に何かあったのかな?ふと変な不安がよぎった。彼は決まった時間に見たことのない薬も飲むようになっていた。
ある夜、聞いてみた。『なんでゴム着ける様になったの?』
『・・・』
『何?』
『つけたほうがいいから』
『それだけ?』
はっきり話さない彼にだんだんと腹がたってきて、つのっていた不安が爆発した。
『帰国中にそこら辺の女に手だして病気でも貰って来たんじゃないの????怒』
初めて彼が声をあらげた。
『違うよ!!!お前から病気移されたんだよ!』
一瞬理解できなかった。何も考えられなかった。
取り合えず理解出来てないはずなのに溢れる涙をこらえてトイレへ向かい鍵をかけた。
彼がおろおろとトイレのドアを叩いて話しかける。
『やっぱり知らなかったの?ごめんね。ごめんね。ちゃんと話したいから出てきて』
やっぱりってどういみ?彼は私がわざとうつしたと思ってたの?なんで私のせいなのに謝ってるの?どんどん混乱して、無茶苦茶な言葉ばかりが頭をよぎる。
ドアを開けて無言で泣きじゃくりながら携帯をとりにいった。