投稿小説が全て無料で読める書けるPiPi's World

留学時代
【その他 恋愛小説】

留学時代の最初へ 留学時代 1 留学時代 3 留学時代の最後へ

留学時代-2

『聞いてくれる?』彼が私の後ろから話しかける。
一つだけ聞いてみた。『何の病気?』
『・・・梅毒』英語で彼が言う。私には聞いたことがない難しい病名だった。
『すぐなおるでしょ?』
『わかんない。毎日薬飲まないと脳ミソがスポンジみたいになっていってなにも・・・』彼が言葉を止めてうつむいた。そこまでで私の許容範囲は超え、またトイレへ向かい鍵を閉めた。
『も、し も、、、』
友達に電話をかけていた。
『もしもし?泣いてるの?どうしたの?なにがあった??』
友達にそれまでの事をなんとか告げた。
その間彼はずっと外から泣きながら私の名前を呼びながら問いかける。
少し話して状況を理解し鍵を開けた。でも泣き崩れ動けない私。
彼は優しかった。一回も責めずにただただ明日一緒に病院へ行こうと私を説得し続けてくれていた。

朝が来るのを待ち、私達は二人で手を繋ぎながら病院へ向かった。『もしかしたらお前は病気じゃないかもね』って気休めを彼は言いながら。


留学時代の最初へ 留学時代 1 留学時代 3 留学時代の最後へ

名前変換フォーム

変換前の名前変換後の名前