第3会議室…1-3
「腰だけじゃない。
脚もちゃんと乗せろよ」
「は…はい…」
その言葉に従うしかなく…机に腰をもっと深くかけ、あたしは膝をぴったりとくっつけて、体すべてを机の上に乗せた。
「スーツ脱いで、シャツのボタン外せ」
スーツのボタンを外す指が震えたが、必要以上に時間がかかりながらもスーツのボタンを外し終え、スーツを脱ぐ。
さすがにシャツのボタンに手を触れても…外すことができない。
懇願するような目で部長を見ると、
「何やってる、さっさとしろ」
という言葉を浴びせられてしまった。
…涙を拭い、シャツのボタンをひとつ、ふたつと外していく。
白い下着がシャツから覗いて、部長の視線が胸の部分に集中するのがわかった。
「へぇ…星野は白の下着なんかつけるんだな。
じゃあ…始めてもらおうか?
ブラのカップずらして、見せろよ」
「はい…」
涙が止まらない…
あたしのミスで、好きな人にこんな仕打ちを受けて。
あたしは右手で左胸のカップをずらし、冷たい指先で左胸に触れるけど…
やっぱり…できない──
そう思った瞬間。
「早くしろ、責任取れと言っただろう」
部長の冷たい言葉があたしに突き刺さった。
今の部長は、あのいつもの優しい部長なんかじゃない…
そう思おうとするけれど。
頭の中に浮かぶのは部長の笑顔ばかり。
「ん…」
冷たい指先で再び、左胸に触れる。
…見ないで。
部長…お願いだから。
「空いてる手の指、しゃぶれ」
言われるがまま…左手の人差し指を口元に持っていく。
舌先で舐め、口に含み…
ちゅ…と音を立てながら自分の指をしゃぶる。
「いやらしい格好だな…」
言わないで。見ないで。
そう何度心で叫んでも、部長に伝わらない…
あたしだって、健康な女で性欲はある。
1人で…部長を思ってこういうことくらいする。
この指が、部長のそれだと思って。
叶わない思いを、いつもこうやってぶつけるのは確かにあたしの日課だった。
だけど…こんなの…