社外情事?4〜順調で幸せな一日と難問の前兆?〜-9
「……誠司君…」
「……玲さん…」
――確かな愛おしさ。
唇を離した二人は、間近で見つめ合い、再び唇を重ね合う。
その行為は、
より深く。
より長く。
より激しく。
水音を立てながら、更なる情欲をかき立てられ、二人は白いベッドの上に倒れ込む。
「……んふっ」
甘い接吻に幕を引くのは、玲。のしかかった彼女は誠司の顔を両手で挟み、少しずつ、もったいぶるかのような緩慢さで離していく。
重ねた唇が、
絡ませた舌が、
間近に迫るとろけた表情が、
少しずつ、少しずつ、離れていく。
そして、しつこく舐め合っていた舌が離れると、玲は馬乗りになった。
「ふふ……意地悪しちゃった…」
充分な余裕をもって言いながら、彼女は誠司を見下ろす。
そして、馬乗りになった事でめくれ上がっていた黒のセミタイトスカートを腰の辺りまで上げ、その下に穿いていた黒いレースのショーツを露出させた。濃厚なディープキスに軽く酔っていた誠司は、露わになったその光景に釘付けになる。
「…でも、そんなに見られると、もっと意地悪したくなっちゃう…」
それを見た玲は、唇を濡らして微笑み、今度は薄い青のシャツのボタンを外し始める。
「ほら…下だけじゃなくて、こっちも見て…」
その声に、誠司は視線を上げる。
「…っ!」
途端に、息を呑んだ。
既にボタンは半分程外されている。離れた布の間からちらちらと見えるのは、谷間を示す濃い影に、それを形作る黒色のブラ。ボタンを一つずつ外すたびに布が揺れ、胸が揺れ、その景色は見え隠れ。まるで焦らされ弄ばれているかのようで、誠司の興奮は益々高まる。
そして、全てのボタンを外し終えると、玲はいきなりシャツを脱ぎ捨てた。その下に着ける黒レースのブラが誠司の前にさらされ、豊かな果肉が、ぷるん、と揺れる。それだけでなく、彼女は誠司の腕を掴んで自分の双丘に押し当てる。
「……ほら…して…?」
更に右手を空けると、顔を近付けて甘ったるい言葉を吹きかけた。同時に、誠司の着るシャツのボタンを一つ、外す。
「…好きなように…」
二つ。
「…めちゃくちゃに…」
三つ。
「…揉み倒して…」
四つ。
と、その時。
「んあっ!」
玲の喉から、短い歓喜が絞り出される。押し当てられた胸を、誠司がぎゅっと揉んだのだ。
「…思ってたんですけど」
始めとは打って変わって、ガラス細工を扱うように優しく撫で回しながら、誠司は乱れた息でふと呟く。