投稿小説が全て無料で読める書けるPiPi's World

『マニラバ!』
【学園物 恋愛小説】

『マニラバ!』の最初へ 『マニラバ!』 23 『マニラバ!』 25 『マニラバ!』の最後へ

RYO‐マニラバ!外伝‐-3

「あたしがいなくなって舞と2人なんだから、頑張れよっ!!」


茜が休学に入る前にオレに言った。


頑張るって何をだよ‥
もう頑張れないよ、茜。


オレが舞に告白して2年が経つ。
あの舞の性格、大学に入ってからもたくさんの友達ができた。
男女問わず、たくさんの。



―オレより仲のいい男友達をアイツに与えるワケにはいかない―



オレはずっと舞にくっついていた。
おかげでオレにはあんまり友達できなかったよ‥

あーぁ、何やってんだよオレ。
舞との関係に進展があるワケでもなく‥


アイツは、舞は、
オレのことどう思っているんだろうか。


きっと昔と変わらず、いち友達でしかないんだろう。


今はそんな聞く勇気も、告白する勇気もない。

もう、頑張れないよ――。


街中に流れるマライヤ・キャリーの歌声。
プレゼントを選び合うカップル達。
リョウは彼らに冷ややかな視線を送ってしまう。


「クリスマス、か‥」


今年は茜の結婚式もあるし、プレゼントを買うお金もない。


もう、引き時かな‥




もう、待つのはやめよう。





12月24日。
茜の結婚式――




年の差10以上の新郎新婦だからだろう。
いろんな年代の人たちが会場へ入っていく。

オレは舞を待っていた。


あ、あれか?!


こっちに向かって小走りでくる人がいた。
オレはその人に目を奪われる。


『マニラバ!』の最初へ 『マニラバ!』 23 『マニラバ!』 25 『マニラバ!』の最後へ

名前変換フォーム

変換前の名前変換後の名前