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あたしが髪を切った日
【悲恋 恋愛小説】

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あたしが髪を切った日-1

私は、髪がものすごく長くて

小学校の頃からいつもいじめられてた

髪長女とかまぁそういった言葉は慣れてた

私はそんなことで傷つくほどやわな女の子でもなかった





でも、いつも気になる男子くらいはいた

隣の家に住んでいて

彼方っていう名前だった

彼方はいつも自分の名前が好きだといっていた

笑顔で私に名前の由来を話してくれてたのを今でも覚えている

でも私は笑顔で喋る彼方ばかり見てた
私と彼方の家とは家族ぐるみで仲が良かった

でもそれは彼方のお母さんが亡くなってから少しづつ壊れていった

そして小学校6年生になったころの春
彼方は家を飛び出した
でも、お金もなにも無い彼方はすぐに見つかり
彼方のお父さんに連れられて帰っていった

私は、自分の部屋の窓から
ずっとその後姿を見つめていた


そして、一ヵ月後彼方に新しいお母さんが出来た
長い髪をした人だった

彼方は、いつもあの人のことを嫌っていて
私の髪を見つめながら

「お前の髪の毛、あの女みたいだ」

って呟いていた
私は、その一言で髪を切る決意をした

お母さんに必死で頼み込んで
髪の毛をベリーショートにした

髪を切ってくれたお姉さんは
もったいないと言った

でも、これで、彼方に好かれる
そう思っていた





髪を切ってすぐにでも彼方に見せたかった
でも、夜遅いから

お母さんはそう言って
私を家から出してはくれなかった

私がしぶしぶご飯を食べていたときだった

彼方の家から電話がかかってきた

相手は彼方の新しいお母さんで
内容は彼方が消えた
そう言っていた

不吉な予感がして
私は家を飛び出した



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