恋は盲目…プロローグ…(No.1)-2
「では行ってくる」
「お気をつけて行ってらっしゃいませ」
…
着いた……
結構、いや、かなり遠かったな…
明日からは歩きは止めよう…………
私立藤英学園…
秀才も不良も適度にいていたって普通の学校である。
さてと、五組は………
あった!
まだ時間が早いから人は少ないな……
俺の席は…………
ん?ここ、俺の席だよな…
なんか見覚えのある後ろ姿が机に突っ伏して寝ている。
コイツは…………やるしかないな。
呼吸を整えて、
スゥー……
「セイっ!」
「げふっっ!」
おっ、見事に脇腹にクリーンヒット。
かなり痛そうだ。
「おぃっ!てめぇ入学式早々この小林 亮様に喧嘩をふっかけようなん…………って、誠かよ。もう少し手加減しろよな…。危うく死ぬところだったぞ!」
「わるいわるい。次からはひと思いに向こうの世界にイケるように全力出すからさ。………チッ、生きてたか……」
「あれ?今最後らへん黒くなかったか?主人公のくせ…………」
こいつは小林亮。
俺の唯一とも言える親友だ。見た目は茶髪にガタイの良すぎる不良だが、こう見えてイイ奴なんだ。
俺の家を見ても変わらぬ付き合いをしてくれる数少ない友人。