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年の差
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年の差-4-2

「ってば…ねぇ…陸!」
ハッとし、慌てて現実に戻る。
日曜日。いつも通り、菜海はうちに来て、のんびり過ごす。
最近は結婚式のことでいっぱいだが、たまには家で過ごしたい。
「どうしたの?疲れてる?」
優しく諭す様に尋ねてくれる。
そうだ。
こんな優しい子が、俺を裏切るはずがない。
そうだよ…





だから、聞きたい。
『前川とは何もなかったのか』
と…





「ねぇ?ホントに大丈夫?寝る?あ、何なら私のひざ枕で寝ちゃう?」
冗談っぽく、言う。
こんなこと言うのは、俺にだけだよな?
そうだよな?



だけど…





「他のやつには言ってないよな?」

遂に言ってはいけない一言を言ってしまった。





「やだ、何言ってるの?」
さっきまで笑顔だった菜海が明らかに暗くなっていた。
というよりも、焦りが見えた。
多分、俺だから分かる。
他のやつには分からない微妙な変化だ。
「言ったのかよ〜」
冗談っぽく、返す。
頼む。
『そんなことないよ』っていつもみたいに、可愛く言ってくれ。
『何言ってんの?陸だけに決まってるじゃん』って、拗ねながら言って。
それなら、もうなかったことに出来る。
今悩んでることは全て忘れる。
だから…
お願い。





『陸、大好き』
と、言ってくれ。



でも、何でこうなるんだろう?


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