命日が誕生日9-1
【第9話】
命の重さ
天迦は1人…電気もつけずに部屋に篭っていた…
まとまりもしない事をただひたすら考えている
それはもちろん零の事
零の抱えている物が、ホンの少し見えただけで……天迦は胸が押し潰されそうだった……
天迦はまた、思い返す…
初めて知った…零の本当の姿を…
………………
【あの後】2人は公園へと来ていた…
零はもぅ天迦の知るいつもの零だった…
ただ、いつも通り天迦を見て優しく微笑んでいても…その目は天迦には少し悲しげに見えた…
「ふぅ……さっきは…すまなかったな…」
『ぅぅん!…私こそ……ごめんなさい………
何か取り乱しちゃって、ワケ分かんないよね?』
天迦は無理して明るく振る舞い笑おうとする…
「天迦には…見せたくなかったなぁー…」
『………ぇ?』
「俺のあんな姿?」
『…そ……そんな事無いよ!全然!!』
「ぃぃょ…無理しなくて
前にも言ったけどさ…
時代は人を左右する…
…やはり…俺はこの時代にいるべき人間じゃ無いのかもしれない」
『ぇ……そんな!』
「ぃゃ…曖昧なんだが…少し昔話して良いか?」
『……うん…』
「俺が産まれた頃はさ…生と死が多分すごく近い時代だったんだよ…
戦に盗賊…決闘に刑罰…
日常的に…もぅ生活の中に死が入り込んでた…
何かと言えば…命、命…
その重さを感じながら生きて行くには…
少し……厳しかった…
そして俺もまた生きる為…守る為だぁーとか言って…多くの人間達を…
……殺してきた…」
『………!!』