命日が誕生日8-2
(……でも………ィャ……イヤだょ……)
先程から、ずっと胸の奥のビリビリが続いている……いや…むしろ少しづつだが強くなって行く気すらする………
(…やだ……零と居たいよ……零を失うなんて………絶対イヤ!!)
次の瞬間には、私はもぅ夢中だった…
自分の価値とか資格とか
釣り合うとか…
釣り合わないとか…
零の眩しさとか…
自分の醜さとか…
誰に嫌われ……
誰に恨まれるとか…
もぅ…そんなことどうでも良い……
私はただ零が好きだった
零は今の私にとって全てだった…
釣り合わないならどんな事してでも彼の側にいられる女になれば良い…
零を失うくらいなら他に何もいらない……
零を失う以上に怖いものなんて無い…
どのみち初めから、私には失うものなんてたいしてありはしない…
そぅ…零といれるためならどんな事だって出来る
私は零を愛してるんだ
零……零!!
その時、私の中に零の姿が映った……気がした
………………
『………油の臭い………
…割れたガラス………
……煙突………あ!!』
そう無意識に呟いていると、視界の隅に1本の煙突をとらえる…
次の瞬間…私は反射的にもぅそっちの方へと走り出していた…
体育館とは全然別の方向…しかし、何故か私にまったく迷いはない…
直感的に感じる…零はあそこにいる!!
(零……待って……私……変わるから……もぅ少しだけ……もぅ少しだけ………待ってて…!!)
…………………