命日が誕生日4-5
どうしよう……
怖い………
怖いよ………
零………
教室に入り、いつもの席に座る…
私の席は、まだ入学して間もないのに、既に傷だらけだ……
誰が…
何のために…
そんな事は知らない…
知りたくもない…
零……零……
私はただ呪文のように、その言葉を心の中で反芻する……零を考えていると、ほんの少しだけ心が【治る】気がするのだ
「オイ!御神!!お前の王子様が来たぞ!?」
名前すら知らない男子が、私をネタに、からかい皆で笑っている…
それを迷惑そうに見ていた、私が数ヵ月前まで好きだと思っていたはずの彼…藍倉 修夜(あいくら しゅうや)君が、更に皆を煽る……。
「マジ勘弁!!このお化けと噂になっちまって呪われたらどぅすんだよ!」
「「あははははっ」」
彼等は何がそんなに楽しいのだろう…
何故…彼等は、何も感じず何も考えず…笑っていられるのだろう…
何故…私は、あんな人に例え一時でも好意をもっていたのだろう…
もぅ……嫌だ……
助けて………
助けてよ………零
私は下に顔を伏せて必死に同じ名前を繰り返す