【DOLL:zero-2】-3
…グチャグチャッ…
肉を切り裂く音が響く。
無音だった世界に再び音が帰ってきた。
……いや否。私が会いたいのだ。
最愛の我が子に。
きっと美しかろう。
……DOLL。
私は無意識のうちに笑みを浮かべていた。
ボーン……ボーン……━━
時計の鐘が鳴りやむ。
私はゆっくりと…胎児の遺体を白濁色の水槽の中に沈めた。
乳白色の液体は、徐々に血の赤と混ざりマーブル模様を描いてゆく。
全ての時はここから始まる。