命日が誕生日2-2
『アアアァァ!!!!』
「ど……どうしたの!?姉ちゃん!?」
『……名前……』
「名前?…いゃ…ワシの名前は、御神 天草。おぉ…娘よ…父の名前を忘れたのか?」
『ちっがぁーぅ!!』
「え?姉ちゃん大丈夫?僕、壱羽だよぉ!!」
『違う!違う!ちっがぁーぅ!!!!!!……あなた!!』
「……ん?……俺?」
『そぅ!!そこで何故かいきなり我が家の居間に上がり込んで…私の家族とほんわか仲良く談笑して…し…しかも私のファーストキス奪っといて…たった今!!私の分のオカズにまで手を出そうとしている!!…あ・な・た!!』
「なんだょ…唐揚げ1個で、そんなに怒ること無いだろ?悪かったょ…ほら!返すょ…♪」
『ちっがぁーぅ!!!』
「そぅ!!違う!!そんな事は問題ではない!!」
(ぉ…お父さん…ようやくまとな人に……)
「問題なのは!!モテナイ歴に全人生をかけてきた我が娘が…ついに!!ファーストキスを貰ってもらえたということだ!!泣」
「おめでとぅ!!姉ちゃん!!下手すれば一生独身じゃないかって心配してたんだよぉーー!?でも…見直したよ!!姉ちゃん以外と積極的だったんだね♪」
「えぇ…なかなか娘さんも隅におけませんよ?」
「「なぁーっはっはっはぁーーーーっ!!!!」」
「ちっがぁうぅ…泣。私…あなたの名前も知らないじゃない!!…キ……キス…までされちゃった……のに…」
………………
「ん?あぁ…零」
「おぉ零君かぁよろしくなぁ我が息子よ♪なーっはっはっは♪」
(ぇ……ぇぇーーーーーーー……ぅっそぉ……ねぇ…私?……おかしいの……私なの????……なんで…この方達は、何事も無ぁーく…スルーしていらっしゃるの????)
「で…零兄ちゃんは高校生?…それとも大学生かな??」
「あぁ…俺死んでるから学校には行ってないんだよ…うーん…まぁ一応…社会人?」
「何だ…そぅなのか?でもちゃんと学校には行っておいた方が良いぞ?
勉強なんてどぅでも良いが…女子高生&女子大生を何の苦もなく見放題♪なんて人生において早々無いからな?」
「あーっ!父ちゃんロリコンだぁーー!!」
「「あーはっはっは」」
(うっわぁー……スルーしたよ…死んでる言ってるのに私の家族は全く気にもとめないよ…。)