信じる者は救われたい11-1
【第11話】変わり行く意識
あれから2週間…
すぐに何事も無かった様に消える筈だった言葉は、未だに俺を責め続けている…
女が強いのか…
俺が弱いのか…
彼女の言葉は閉じきった筈の、俺の中の【何か】を確実に崩壊させようとしている…
「ごめん!」
『…そぅですか……やっぱり…』
「あぁ…悪いけどさ、女に興味ねぇんだ。
あんたもさ…見てくれなんぞに騙されて無いで、俺みたいな中身からっぽの野郎じゃなくてさ、もっとマシな男みつけられるよぅに?
もっと人を見る目をやしないなょ」
『……………』
「ま…まぁょ!
すぐにみつかるって!
世の中に男なんて吐いて捨てる程いるんだしさぁ
見た目も良くて、中身も伴う奴も中にはいるだろうしよ!?
今はちょっと熱にうかされてるだけで、実際は別に俺にこだわる必要も理由も、何もありゃしないんだからよ…な?」
『…違います……』
「…ぇ?」
『龍人先輩じゃなきゃ駄目だから告白したんです。』
「!!!!…ぃゃ!だって、あんた俺の事たいして知らねぇだろ?!
あんたの見えてない悪い所だって何個も…
っていうか…
今は気分が盛り上がって舞い上がってるって事を考慮すれば、まったく見えちゃいないって事も…」
『ぃぇ…そぅだとしても…
もっと他に…
冷静に見れば他に、顔や性格や相性が良い人が例え何人いたとしても、
私が好きになった人は今、この世界にあなた1人しかいないんです…』
「…………」
『恋愛って…そぅいぅものじゃないですか?
理屈や計算で語れるものなんて、この世界には嫌といぅ程あふれています…
そぅじゃないから…
そぅいうものじゃ無いからこそ…
私はこんなにもあなたが好きなんです。』
「……………」
『ごめんなさい…
偉そうですね…汗
別に困らせるつもりは無いんです…
ただ好きになった人が、自分自身を嫌いでいるのは…辛いんです
例え…あなたにどんな自分を憎む理由があったとしても…
それが例えどんなに許され無い事であったとしても…
やっぱり私は…
あなたが好きなんですから…。』
……………