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信じる者は救われたい
【コメディ 恋愛小説】

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信じる者は救われたい9-1

【第9話】崩れ逝く女の自尊心

春の暖かな日差し…
透き通る爽やかな風…
草木と土の匂い…
時折聞こえる鳥達の鳴き声…

良い…
実に…良い……
程良く疲労を感じる両足も、うっすらと滲む額の汗も…
この、いつもより少しだけ近い空の下では全てが俺の気持ちを高揚させてくれる…

ただ1つ…この馬鹿を除いては……怒

く『ねぇーりゅーとぉーおんぶぅーー♪』

「…………」

く『ねぇーぇーだっこぉーorお姫様だっこぉーー♪』

「…………怒」

く『ねぇーえぇーチュゥしてあげるからぁーー♪』

馬鹿はそぅほざくと、目を閉じ…口をタコの様に前につき出し(ん〜♪)と馬鹿面を晒して来る…

(……うっわぁー…ぶっ…さいく…じゃぁ……)

く『ん?…チュゥじゃ足りないの?…もぅ♪りゅーとの〜お・ま・せ・さん♪』

ブチッ!!

「だまらっしゃぁーーー!!!」

そぅ叫ぶと周りをうろつくチビパンダを前方へとおもくそ投げ飛ばす…

く『むぎゃーーぁーーーぁーーーっ』

するとその小動物は意味不明な鳴き声と共に、空高く宙を舞い…前方を歩く雷太の頭上へと……あっ…

ドゴッ…!!

「グハッ!」『フギャ!』


そして俺達はその2つの不法投棄された亡骸を全力でスルーし…頂上を目指していく…

………

あ『………ふぅ………』

「どぅした飛鳥?疲れたか?少しお茶飲むか?」

あ『……うん……貰ぅ……』

俺は歩きながら器用に水筒を取り出しコップに半分程入れ、彼女に差し出す…

あ『……ぁりが…と……』

息を乱しながらもそぅ言うと、コップを小さな両手で抱えコクコク喉をならした……

り『あぁー!コラ!ズルイぞ飛鳥!オイ!金猿!私にもよこせぇ!』

「…煩い…飛鳥は特別だ…口のきき方も知らんデカラッコに恵んでやる飲み物は無い…」

り『てめぇ!何だとぉー!?』

あ『………ふふ………』

り『ん?な…何だ?どうした飛鳥?!』

あ『……特別……フフ……』

風「ぁ…ぁはは…汗。何か飛鳥ちゃん嬉しそうだね…」
(↑まだ多少、前回を引きずっている)


そんなこんなで?俺達はようやく頂上へとたどり着く


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