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強さの果てに…
【ファンタジー 恋愛小説】

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強さの果てに…-3

ガラガラガラガラ

『オォ〜…』
「彼が炎豪夏希君、わからないことがあったら教えてあげるのよ?じゃあ夏希君自己紹介を…」
「はい、えっと炎豪夏希です。みなさん仲良くしてください」

(こんなもんだろ)

「ねぇねぇあの子かっこよくない?」
「あ、やっぱしそう思った?」
「思った思った!」
「アタシ後で声かけてこようかなぁ!」
「あ、アタシもアタシも!」

(うわぁ、どうか話かけられんの俺じゃありませんように…)

「じゃあ夏希君の席は…」
「先生!アタシの隣空いてます!」
「あっ!アタシの隣も空いてますよ!」
「ウチの隣も!」

(隣にいるはずの男子はぶられてるよ、可哀想に…。あ、1人泣きそう。ウッ1人はこっちすごい形相で睨んでる。もう1人は……うわぁなんか書いてる!コワッ!)

「ほらほら、あなた達の隣にはちゃんといるでしょ、じゃあ夏希君?悪いけどこの机持ってこの女子列の窓際の一番後ろいってくれる?」
「はい、わかりました」

ヒョイッ

机を持ち上げ窓際まで歩いて行く夏希。
スッ
「ん?」

行く手を阻む一本の足が出てきた。
(陰湿だなぁ…)

一向に足をどかさない男子に夏希がとった行動とは…

ゴスッ!
「いって!」

蹴ることだった。

「ん?どうかしたの中森君?」
「い、いえ。なんでもないです…」

(ざまぁみさらせ)
ガタン
「フウッ」
「よう、転校生?」
「ん?」
「初めましてだな、俺は月神 大和(つきがみ やまと)だ。よろしくな」
「ん、あぁ、よろしく」

出された手に対ししっかりこたえる夏希。

「ん、オゥ、すげぇ力だな」
「あ!」

バッ

「わ、わりい、けがしてねぇか?」
「あぁ、平気よ平気。にしてもお前さんは優しいねぇ?」
「どこがだよ?」
「会ったばっかの人間の心配するやつはそうはいねえぜ?」
「…そうか?」
「そうだとも、だからお前さんはいいやつだ」
「……」
「ほらほら、月神君?夏希君?しゃべってばっかじゃなくてちゃんと聞いてる?」
「あぁ、聞いてる聞いてる」
「す、すみません!聞いてます」
「ならいいんだけど、さてじゃあホームルーム終わりよ。次の授業ちゃんとやるのよ〜?」
「やっと終わったか、にしてもお前さんいきなりすごいことになるな…。まぁキバレや」
「あ?あぁ…」

この間届いた鞄からこれまたこの間届いた教科書を出す。そこへ…


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