特別興行 がんばれ田原くん! 『是奈と愉快な中間たち 2』 後編-12
「えっとー ……おトイレ行ったら ……なおっちゃった」
「なにー!」
嘉幸は驚きながら。
「ってことは…… お前キノコの毒にやられたんじゃなくて、ただの食い過ぎで、腹を壊しただけかぁー!」
そう叫ぶと。頭に手を当てながら、仰け反って「なんてこったい!!」と、悔しがりもする。
都子はそんな嘉幸を尻目に慌てて走り出すと、それでも直に立ち止まって。
「あたし悪くないからねっ! 田原くんが勝手に勘違いしたんだからねっ!!」
そんなことを言いながら、嘉幸に向ってアッカンベーをして見せていた。
「なにおぉー! 俺のせーだっちゅんかー!!」
嘉幸は、とりあえず怒り出し。
「このやろー! 俺の幸せな休日を返せー! きさまのような不良品は起動停止してやる! そこになおれ!!」
なんて叫びながら、都子を追いかけて走り出すと。
それを受けて都子は嬉しそうに笑いながら、夕暮れの町へと逃げて行った。
「ああ〜んもう嘉幸お兄ちゃんってばぁ〜! 待ってよ〜! もう今日は走るの止めよ〜よぅ〜!!」
清美も二人を追い駆けて、夕闇に消えた。
食欲の秋、スポーツの秋って言うけれど、ほどほどにしないと危ないですよね。皆さんも、食べ過ぎてお腹を壊さないように注意してくださいね。
それでは、皆さん、ごきげんよう。……バイバイ!
おしまい。